2005年で印象に残ったものなどを。メタル系に偏っててすいません。
まず1月。
テレビ番組BGMぶりが心地良く内容的に悪くは無かったけれど年末商戦から漏れたのもなんとなく頷けるThe Chemical Brothers "Push the Button" 、ライブはともかくアルバムはキャリア史上最も意外性がなくて詰まらなかったKreator "Enemy of God" でがっくりきたり、と、いきなり出鼻をくじかれた感がありました。
しかし、Feeder "Pushing the Senses" やKamelot "The Black Halo" 、Moonsorrow "Verisakeet" あたりの流石の安定ぶりにおー続いた続いたと思っては、邦題以上に実際の音の密度の異様な濃さが印象深かったKorpiklaani "Voice of Wilderness" 、イギリスらしいウジウジ泣きっぷりが新年早々強烈だったThirteen Senses "The Invitation" あたりで盛り返しました。
そして、前デビュー作よりもやや曲がバラついているけれど惹きの強い瞬間はとてつもない泣きを発散していたSaybia "These Are the Days" 、激烈にクサいメロディックパワーメタルぶりが別の意味でキョーレツだったMagica "Lightseeker" などが、素晴らしかったり素薔薇しかったりしました。
2月。
内容自体は冷静に聴けばまあぼちぼちなんですがとりあえず往年の勘を取り戻したことで次に期待が大きく懸かる(本人たちも続編作る気マンマンでしょうし)Judas Priest "Angel of Retribution" 、かなり楽しめました。一方で、今の流れを取り入れるにしても表現方法があまりに類型的過ぎて密度の薄かったSoilwork "Stabbing the Drama" 、LAタイムズのレビューで満点ついてたけれどこれはちょっとハイプかかってるかなあなThe Kills "No Wow" あたりは残念なカンジ。
解散したり出戻ったりで忙しかったNorma Jean "O God, the Aftermath" 、いやそんなことよりもScar Symmetry "Symmetric in Design" 、元Harem Scaremのドラマーがシンガーに転向し予想以上の歌唱を披露してくれたBlack Star (a.k.a. Darren Smith Band) "Black Star" 、やっと北米盤もリリースされた2004年末の強力無比作Behemoth "Demigod" あたりはいずれも好感触。
また、前作からの壮大な方向性にしっかり磨きを懸け本格的なゴシックメタルを構築したDraconian "Arcane Rain Fell" 、ここまで完成されてしまって良かったんだろうかなArmor for Sleep "What to Do When You Are Dead" なども強く印象に残りましたが、そんななか、周りで話題になったこともあって一番記憶に残ったのは、じつはHigh on Fire "Blessed Black Wings" だったりします。レビューでも書いたように、あたくしはこれ毎日は聴きませんが、初聴きのインパクトは十分。凄く今の汚いハードロックという感じがします。
それと、やはり忘れられないのが、チェコの泥沼民謡ゴシックロックSilent Stream of Godless Elegy "Relic Dances" 。まあなんというか、2005年を語る上で、けっこう外せない濃さだと思いますコレ。
3月。
この月は個人的にNew Order "Waiting for the Sirens' Call" の、過去・現在・未来を躊躇なく取り込んだ、思い切りの素晴らしさに参ってしまったのと、Porcupine Tree "Deadwing" のさらなるメジャー具合に感動したりで、この二つ萌え萌え状態だったのですが、他にもいろいろあります。
バイキングメタルの魅力を分かりやすく詰め込んでいたEquilibrium "Turis Fratyr" 、中堅パワーメタルとしての円熟味を極めたDark Moor "Beyond the Sea" 、ここ何作かを闇に葬る驚愕のカムバックアルバムだったParadise Lost "Paradise Lost" 、聞き込みがやけに必要だけれどライブはやっぱり破壊的だったQueens of the Stone Age "Lullabies to Paralyze" 、あまりの遅さに聴いてて発狂しかねなかったRunemagick "Envenom" 、こねくり回しつつエル・パソな熱さを忘れていなかったThe Mars Volta "Frances the Mute" あたりがまず第一波。
続いて、あいかわらずCD許容量限界に詰め込んでいても捨てるとこがなかったTori Amos "The Beekeeper" 、やけにパワフルな復活ぶりだったBilly Idol "Devil's Playground" 、ちょっとアクが薄くなった気がせんでもないけど聴き応えはたっぷりだったCorrosion of Conformity "In the Arms of God" 、超Nileフォロワーでその後スケール小さい口喧嘩もしていましたがアルバムの中身は物凄い密度だったThe Monolith Deathcult "The White Crematorium" 、あまりの素薔薇しさに柏のヤクザがファンサイトを立ち上げそうになったMnemic "Audio Injected Soul" 、そのヤクザ大推薦も頷けるCephalic Carnage "Anomalies" などなど。
さらに、出だしのパワーメタルソングよりも後半のアコースティックが印象深かったSandalinas "Living on the Edge" 、1曲目が猛烈に素晴らしかったErasure "Nightbird" 、ヴォーカルがヤバくてバーンで20点つきそうだけどなぜかハマってしまったBeforce "Creation" 、プロレスの番組でよく使われてるのを見たTrust Company "True Parallels" 、うぃらぷにぷに時代から考えると感慨深い内容だったけど日本特別企画はコケたらしいAquaria "Luxaeterna" 、ネオクラッシャーでないあたくしでもその様式美メタルぶりにシビれたIron Mask "Hordes of the Brave" 、そしてNevermoreフォロワーとしてけっこういい線いってるCommunic "Conspiracy in Mind" などが面白かったです。
そういえば、今年のベストに選ばれても納得の充実ぶりが素晴らしかったMae "The Everglow" 、Doves "Some Cities" も、この月でした。
4月。
いやほんとにここ何枚かが大バッシングされていたので誰があんな大ヒット&ロングランになると予想したでしょうかMariah Carey "Emancipation of Mimi" 、メディアレビューは過去2作のひとつ星からふたつ星になった程度でしたが、なんだかんだで今年のポップスシーンを代表する一枚なのは間違いないです。
その他、この月では、きっといまは "Lost in Translation" とか大好きそうに違いないMoby "Hotel" はシングル曲のみ最高、音はあいかわらずショボいけれど曲は魅力的だったLabyrinth "Freeman" 、アルバムがライブの凄さに追いついてきたMudvayne "Lost and Found" 、なにげにこのバンドのカタログ中では上位に入るThunder "The Magnificent Seventh" 、前作同様に素晴らしかったCopeland "In Motion" 、久々にカラフルだったSpiritual Beggars "Demons" 、もうお腹いっぱいなVagina Ninja "Blue Tattoo" あたりがパッと思いつきます。
心残りぜんぜんないほど良く出来たラストだったSentenced "The Funeral Album" 、火の回りは遅かったけれどシングル曲が根強かったThe Bravery "The Bravery" 、万年B級パワーメタルとはいえ最高傑作に辿り着いた感のあるBrainstorm "Liquid Monster" 、トニー・ハーネルにはこういうパワーメタルのほうが合ってるんじゃないかのStarbreaker "Starbreaker" 、Mewが好きならこれも聞き逃せない同じデンマークのGirlfriend "Blue Sky Love Scene" 、カーステに最適だったHot Hot Heat "Elevator" 、'94年ぐらいのメロデス好きにはどんなショボさも何のそのだったFar Beyond "An Angel's Requiem" なども印象的。
オクタバリウムのニセモノとしてドリー関連のフォーラムに絨毯爆撃されたJames Labrie "Elements of Persuasion" 、前作に続くアルバムとしてはやはり弱かったNine Inch Nails "With Teeth" 、あまりにも敷居が高すぎたMeshuggah "Catch 33" あたり「???」が付くも、グロール参加で最後の踏ん張りを見せたGarbage "Bleed Like Me" 、機嫌悪いときに思いっきり聴きたくなるDisbelief "66sick" 、本家の凄まじさを見せつけたNile "Annihilation of the Wicked" 、どうせオヤジ向けダサダサハードロックかと思ったら活気ある曲多かったJoe Lynn Turner "The Usual Suspects" 、ナラさんイラストそんままなFantomas "Suspended Animation" 、VoDの幻影を吹っ切るド迫力だったBloodsimple "A Cruel World" 、末期Chroming RoseみたいになってきたThunderstone "Tools of Destruction" 、そしてプリミティブブラックメタルを堪能させてくれたHorna "Envaatnags Eflos Solf Esgantaavne" といったところも面白かったです。
その中であたくしが最もインパクトを受けたのは、Mors Principium Est "The Unborn" 。このバンドの急激な成長っぷりにはかなり衝撃を受けました。また、セルティックフロストのダンスマカブレを極めたThe Axis of Perdition "Deleted Scenes from the Transition Hospital" も、そこまで悪夢世界を徹底せんでもいいだろってぐらいキョーレツなアルバムでした。
5月。
この月は、個人的にトップ10に選びたいものが二つあります。一つ目が、過去2作からさらに円熟味を増して代表作的なものを作り上げたNatalie Imbruglia "Counting Down the Days" 。そしてもうひとつは、メヅメライヅで言わづもがな。 "B.Y.O.B." みたいなトチ狂った曲が毎日のようにラジオでかかってて、嬉しいんだけどなんだか笑えてしょーがなかったです。
それ以外にもこの月は面白いものが多く、マノウォー系の中ではアタマひとつ抜きん出たParagon "Revenge" 、プログレ系のメンツがこっそり作っていたけどかなり良かったKino "Picture" 、カオティックコアに目覚めたドリームシアターみたいなEden Maine "To You the First Star" 、次のアルバムとかが楽しみになるごった煮ぶりのGreen Carnation "The Quiet Offsprings" 、まるで昔のGraveみたいでカッコ良かったKaamos "Lucifer Rising" 、ニュージャージーの田舎から地獄に引きずり込んでくる凶悪ドゥームEvoken "Anthithesis of Light" などのわりかし極道一派の傑作群を堪能。
ティーンシンガーソングライターではかなり良い曲揃えていたEisley "Room Noises" 、物凄い復活作だったCandlemass "Candlemass" 、アルバムはかなりカッコ良かったThe Agony Scene "The Darkest Red" 、この人はダサメタルから完全に距離を置いているRob Rock "Holy Hell" 、初期Thunderみたいでカッコ良かったRooster "Rooster" 、モリッシー風喪男ジャケはともかく中身は極上AORだったOliver Hartmann "Out in the Cold" 、久々の快作だったLana Lane "Lady Macbeth" 、このバンドは最近ハズレがないFreak Kitchen "Organic" 、9枚目でついに完成形に辿り着いた(?)Heartland "Move On" 、ここ数作の中では吹っ切れまくっててダントツだったOasis "Don't Believe the Truth" 、できすぎだったけど気持ち良かったA Static Lullaby "Faso Latido" といった表街道?にも傑作大挙。
ゴッホの森から出現した異端児Heidevolk "De Strijdlust is Geboren" 、かなりえげつないリミックス集Earth "Legacy of Dissolution" 、一部で盛り上がったStill Remains "Of Love and Lunacy" 、モアニモアナ組の踏ん張りが垣間見れるEvil Masquerade "Theatrical Madness" 、オーストラリアの良質プログレパワーメタラーぶりは5年経っても健在だったVanishing Point "Embrace the Silence" 、ロシアンメタルの大御所という触れ込みで聴いたらほんとに大御所だったSergey Mavrin "The Otherside of Reality" なども印象深い。
たぶん5年後とかに聴いてそうなAudioslave "Out of Exile" 、最近の本家の何倍も良かったJoe Perry "Joe Perry" 、前評判凄かったんでかなり期待したらそれほどでもなかったけど強力なグラインドコアだったThe Red Chord "Clients" 、メタルブレードの新たな手駒Losa "The Perfect Moment" 、音楽でTom of Finlandを目指したいらしい方々Turbonegro "Party Animals" 、10年前のSavatageみたいなポジションになりつつあるMorgana Lefay "Grand Materia" 、こんな良く出来たアルバムなんでバンド本体はどーなるんだRob Thomas "Something to Be" 、2枚目とは思えない貫禄があったSeether "Karma and Effect" 、バンドが久々に自然体になったHarem Scarem "Overload" といったあたりも見逃せません。
そして、MaeやCopelandに続いてエモの理想系を放ったWaking Ashland "composure" は、今年のベストを組むときに悩まされる一枚。さらに、何か違ウホッ世界に目覚めそうでやらないか正にin meすごく…はいりました…InMe "White Butterfly" がとても気に入りました。
6月。
この月はCircus Maximus "The 1st Chapter" の鮮烈さ、そしてRudra "Brahmavidya: Primordial I" の奇天烈さが、とにかく凄かったもので、この二つは個人的にトップ5モノでした。
また、この月はダークホース的なアルバムが多かった印象というか、その代表的なところで、まずいまだチャートにしぶとく残り続けているBlack Eyed Peas "Monkey Business" 、そして驚愕の路線変更で度肝を抜いてきたAvenged Sevenfold "City of Evil" です。後者を初めて聴いたときのインパクトときたら、なんでもうハンティントンビーチの人たちがメロスピになっちゃったんだというか、しかもそれがメジャー効果で20万枚以上売れているのだから、今後メロスピがシャレじゃなくて本当に主流になっても不思議じゃないです。
バンドの力を出し切った感のあるColdplay "X & Y" 、今年のベストジャケに選びたいAs I Lay Dying "Shadows Are Security" 、ラジオで聴かない日はなかったおかげでじわじわ効いてきたFoo Fighters "In Your Honor" 、独自性を存分に叩きつけたDeathspell Omega "Kenose" あたりも非常に印象的。
続いて、マイケル・ダグラス系グラインドコアKill the Client "Wage Slave" 、なかなか聴き所の多いプログレパワーメタルだったPagan's Mind "Enigmatic Calling" 、ジャーマンオヤジスラッシャーの実力を見せつけたReckless Tide "Repent or Seal Your Fate" 、プロジェクトで終わるには惜しいCirca Survive "Juturna" 、音質は強力だったDarkest Hour "Undoing Ruin" 、魅力がわかり始めるのはきっと10年後なDream Theater "Octavarium" 、言われてみれば塚本晋也風味なBiomechanical "The Empires of the Worlds" 、復活しても'70年代風しかしダサさがなくパワー十分だったKaipa "Mind Revolutions" なども楽しく堪能。
オールドスクールデスメタルの真髄が炸裂したImmolation "Harnessing Ruin" とDeeds of Flesh "Crown of Souls" 、エヴァネとRAtMの美味しいトコ取りのはずが何やらケッタイな魅力を発散していたVelcra "Between Force and Fate" 、過去作と比べて中途半端な中身ではあれ幾つかの曲は物凄く良かったShadow Gallery "Room V" 、パワースラッシュ路線がハマってきたDevildriver "The Fury of Our Maker's Hand" 、順当な成果のFinch "Say Hello to Sunshine" といったあたりも好きな曲を頭だしして楽しんでました。
サイコティックワルツを引き継げるのはこの人たちしかいないPantommind "Shade of Fate" 、今回も素晴らしく地味なJacob's Dream "Drama of the Ages" 、このバンドってこんな古典的メタルだったっけなFuneral for a Friend "Hours" 、ギリシャのマノWARかつWILDランニングなTRUEメタラーズElwing "War" 、モービッドエンジェルそろそろ超えたかHate Eternal "I, Monarch" 、まるでバルサゴスなメタルコアDeadlock "Earth.Revolt" なども美味しい存在。
もう少し濃いほうが良かったかなーと思いながらも今後の展開が楽しみなLeaves' Eyes "Vinland Saga" 、ここまで爽快なパワーポップになってくれるとは思わなかったMotion City Soundtrack "Commit This to Memory" 、インダストリアルドローンという誰もこなさそうな新境地を開拓したP.H.O.B.O.S. "Tectonics" 、なにげに最高傑作なRichard Cheese "Aperitif for Destruction" 、そして、名前負けしてるけどヘンさ十分だったHieronymus Bosch "Artificial Emotions" 、など、やっぱり妙なアルバムが集合していた印象の強い月です。
7月。
この月は、Nevermore "This Godless Endeavor" 、森林と会話できる人を病院送りにさせかねないSwarm of the Lotus "The Sirens of Silence" 、チープな変態様式美を極めたAli Project「Dilettante」の3枚が、非常に印象に残っています。いずれのバンドも、これまでで一番ムダがない仕上がりとなっていて、次はどうするんだろうというか。
もちろんそれ以外にも興味深いものは多く、随分と大胆な進化を遂げてきたByzantine "...And They Shall Take Up Serpents" 、Refluxが好きならこれもなThe Esoteric "With the Sureness of Sleepwalking" 、テクニカルデスではかなりの聴き応えだったIngurgitating Oblivion "Voyage Towards Abhorrence" 、疾走するKayakといった趣のTimeless Miracle "Into the Enchanted Chamber" 、かなりの練り込みが気持ち良かったDredg "Catch Without Arms" 、8年ぶりのアルバムなのに'95年頃のオルタナメタルな音で最高だったLife of Agony "Broken Valley" などが素晴らしかった。
また、ヨラン・エドマンの仕事としては "Fire and Ice" 以来にハマったXsavioR "Caleidoscope" 、聴かせる力技がスゴかったGaia Epicus "Symphony of Glory" 、グルーブとパンチが他とは異質なGospel "The Moon Is a Dead World" 、コンセプトだけは満点のEciton "Oppressed" 、今のデスラッシュを説得力を持って具現化させたBlood Red Throne "Altered Genesis" あたりもよく聴きました。
中途半端ダサメタル様式が完成形へと辿り着いたArch Enemy "Doomsday Machine" に頭を抱えつつ、デペッシュのカバーがとにかく完璧以上だったDope "American Apathy" 、フランスのカオティックコアとしてやけに印象深かったZubrowska "Family Vault" 、Riversideのメンツも関わっていて思わず固唾を飲むブラックメタルバンドKataxu "Hunger of Elements" 、ショタエモといわれるとそうにしかきこえないChiodos "All's Well That Ends Well" 、このバンドのほうがよっぽど様式美メロディックデスを本家の何倍も体現していて格好良かった神戸のボドムSerpent "Cradle of Insanity" 、そしてMTMの期待の新人Nightvision "Nightvision" なども、興味深く楽しませていただきました。
8月。
驚きだったのはLord of Mushrooms "7 Deadly Songs" とFall of Troy "Doppleganger" で、共に2作目というのが興味深いですが、特に前者は童話的世界観を描くのが凄く巧いバンドで、真夏の夜の夢的なアルバムとして感動させていただきました。また、メルヴィンズトリビュート "We Reach: The Music of the Melvins" も、マッシュルームスとは正反対に悪夢を見せてくれて、かなりキてました。
一瞬これはThunderstoneの没曲集かと耳を疑ったStratovarius "Stratovarius" に眩暈を起こしつつも、なんだかQueensrycheの約束の地みたいな徹底ぶりにも関わらず派手に売れたDeath Cab for Cutie "Plans" 、かなり豪快なメロデス寄りになったFear My Thoughts "Hell Sweet Hell" 、元メタチャのギタリストのプログレマニアぶりが炸裂したPresto Ballet "Peace Among the Ruins" 、完成度の高いゴシックメタルを提示したMorphia "Fading Beauty" なども印象的。
10年前なら輸入盤ベストセラー鋼鉄魂に騙されてもソンはないSaidian "...For Those Who Walk the Path Forlorn" 、APCを間違った解釈にしたEsoterica "The Fool" 、ミニアルバムとは思えないほど凶悪だったBeneath the Massacre "Evidence of Inequity" 、ポスト911を題材にしたプログレ系ではかなりの説得力だったRedemption "The Fullness of Time" といったあたりも面白かったです。
シングル曲はやはり強いStained "Chapter V" 、正統的なメタルに寄ったChimaira "Chimaira" 、これはPan.Thy.MoniumないしSadistデモテープの再発掘音源ですかみたいなLight? "Mirrors" 、なんだか落ち着くとこに落ち着いた感があるけど良い曲も揃っていたFaith Hill "Fireflies" 、これまた違うバンドになったかと思ったぐらいの驚きだったTaproot "Blue Sky Research" 、3曲目が何度聴いても「ちんぽ吸え」にしか聴こえなかったPitty "Anacronico" 、Level Planeの強力な刺客Bucket Full of Teeth "IV" 、トータルだとダレるけれど美味しい曲が多かったJourney "Generations" 、頑固一徹バカスラッシャーなDestruction "Inventor of Evil" 、50セントと共に勢いを増していたKanye West "Late Registration" 、不思議な浮遊感がクセになったFacing New York "Facing New York" 、そしてベストとしての役割十分なHilary Duff "Most Wanted" なども美味しいところでした。
9月。
アルバムに関しては、この月が2005年のハイライトだったのではないかと、個人的には思っています。
まず口火を切ったのはOpeth "Ghost Reveries" 。音楽的に完成されすぎていて、正直どうなのかという感は否めない(次回作が不安)のですが、その気合の入りっぷりと、ここからオーペスにハマる人が増えるであろう間口の広さたるや、各地のメタル系雑誌やファンジンで今年の1位に選ばれても全く不思議ではないほどの説得力でした。
ポール・マッカートニー、クイーン+ロジャース、ローリングストーンズのビガーパンツ、ラスマス(音楽は最高だけどファンが苦手)、ボンジョビ、Sigur Ros "Takk" が出たのもこの月でして、いずれもファンの期待に応えた(?)快作揃いでした。
そしてあたくしにとっての目玉は、ライブを観て以来このバンドはMuseと同列に語られても確かに違和感ないと思ったCoheed and Cambria "Good Apollo, I'm Burning Star IV, Volume One: From Fear Through the Eyes of Madness" と、デビュー作よりも聴き易くしながら独自性を確立させたOceansize "Everyone into Position" の、2作でした。
Disturbed "Ten Thousand Fists" もコンサートの凄さにアルバムが追いついた傑作でしたし、好悪を極端に分けるも語りドコロの多かったMew "Mew and the Glass Handed Kites" や、全部自前でこなして2万枚も売ったClap Your Hands Say Yeah "Clap Your Hands Say Yeah" 、もうカンベンしてくださいSkylark "Fairytales" などが出たのもこの月で、決して2005年に限らず、今後も感銘を受けた人たちにとって語り草になるとんがったアルバムが多かった、という印象です。
その他にも傑作珍作はいろいろありまして、いつブラガと訴訟問題に発展しないかなスリリングさだったSavage Circus "Dreamland Manor" 、誰が聞いてもnintendo coreなHORSE the Band "THEMECHANICALHAND" 、とても二人で作っているとは思えないヘヴィさのRaredrug "11 Slide? 27 Makes" 、クリスチャンロックをより広く啓蒙させたCasting Crowns "Lifesong" 、遅れに遅れて火がついたThe Arcade Fire "Funeral" 、ラムシュタインよりも気合が入ってきたSubway to Sally "Nord Nord Ost" 、飛んだ母さんナンマイダEarth, Wind & Fire "Illumination" 、タイトルそんままにエピックヒーローなDivinefire "Hero" などがまず印象的。
妙なクセあるMinus the Bear "Menos el Oso" 、悶絶モノのヴォーカルが驚愕というより忘れられないPandaemonium "Return to Reality" 、もっと語られてもいいというかきっと10年後に名盤扱いされそうな気がするNural "Weight of the World" 、math rockを分かりやすく凝縮したTrephine "Trephine" 、メロディの際立ちに磨きをかけたTrapt "Someone in Control" 、ポンコツスラッシュ魂炸裂Deceased "As the Weird Travel On" あたりのアクの強さも素晴らしい。
3曲目が心に残るNocturnal Rites "Grand Illusion" 、意外なヒットだったSwitchfoot "Nothing Is Sound" 、国会図書館から突如発見された幻の音源Thelonious Monk Quartet with John Coltrane"At Carnegie Hall" 、大胆な進化を見せつけたEvery Time I Die "Gutter Phenomenon" 、一気呵成ぶりが気持ち良かったLords "Swords" 、音質はヒドかったけど曲は抜群だったTerra Nova "Escape"、そしてなんでもありなBetween the Buried and Me "Alaska" などなど、他にも聴き所の多い傑作が大挙しています。また、北米リリースが来年2月まで延びたのが不思議でしょーがないんですが、Elbow "Leaders of the Free World" も決して逃せないところでしょうか。
そういえば、Sheryl Crow "Wildflower" とGretchen Wilson "All Jacked Up" の二大対決があったのも、この月でした。リリース当初の売り上げはグレッチェン圧勝でしたが、トータルでは最終的にそこまで差が出ないんではないでしょうか。
10月。
この月はなんとなく、問題作が固まっていた、という印象がありました。あたくしが真っ先に思い出すのは、拡散指向になったけれど曲のインパクトはやはり落ちた感のある坂本真綾 "夕凧LOOP" 、コスプレアルバムに挑戦したらメディアから叩かれまくったAshlee Simpson "I Am Me" 、ネット流出盤と比べてやけにスッキリしすぎたFiona Apple "Extraordinary Machine" 、あまりの神経症的作り込みに受け手側がついていけなかったけれど確実にバンドとしての存在を押し進めたThrice "Vheissu" 、売れ線というよりもTenの後継者みたいになってきたHIM "Dark Light" 、あたりでしょうか。
またこの月は、ああこんな面白いアルバムもあったのか、というのをかなり拾えた月でして、Boards of Canada "The Campfire Headphase" は正直全く意味がわからなかったのですが、ヘンなクセが病みつきになるWolf Parade "Apologies to the Queen Mary" 、異様にテンション高いインストSleeping People "Sleeping People" 、最近のカナダはこういうの増えた気がするStars "Set Yourself on Fire" 、最初に聴いたときはピンとこなかったけれど他のレビューを読んでから面白みが増したCave In "Perfect Pitch Black" 、一発勝負のインパクト以上のものがあったWigWam "Hard to Be Rock'n Roller" 、やけに剛健だったPaul Weller "As Is Now" などがその代表でした。
Story of the Year "In the Wake of Determination" の爽快なハードロックぶりに感動させられては、表題曲が今のメロデスを体現していたArsis "A Diamond for Disease" 、なんとなくCarcass "Heartwork" あたりの動きを思い出したBullet for My Valentine "The Poison" 、これハーレムスキャーレム新作ですといって古参のファンに聞かせたら騙せそうなJaded Heart "Helluva Time" 、どうやらコンセプトは「人狼」だったらしいKadenzza "The Second Renaissance" 、フランスのハードコアバンドは最近凄いの多いわGojira "From Mars to Sirius" 、オーディスオスレイブよりも分かりやすかったShinedown "Us and Them" あたり、口当たりはマイルドだけれどツンとした感じがあって素晴らしかったです。
こんなん聞かせたら友達無くしかねない病的さのあったZero Hour "A Fragile Mind" 、じつは "Dogman" 以来の傑作かもしれないKing's X "Ogre Tones" 、ネタ切れも何のそので久々に吹っ切れた感のあったCathedral "The Garden of Unearthly Delights" 、スウェーデンの9人組ポストロックの異端児Audionom "Retrospektiv" 、日本版の発売も無事に決まったCharon "Songs for the Sinners" 、シングル曲が日本のアニメにも使われたFranz Ferdinand "You Could Have It So Much Better"(ドゥヤワナ大好きですわたし)、メジャーからドロップしたことが逆に気合に繋がったProject 86 "And the Rest Will Follow" 、2曲入りシングルだけどえらいヘヴィさが出ていてびっくりだったPlastic Tree "Ghost" 、ジジイとは思えないほどいいグルーブを操っていたDeep Purple "Rapture of the Deep" 、今年のメロデスの傑作のひとつDetonation "Portals to Uphobia" あたりも実に刺激的。
自称ガース・ブルックスがアンドレ・ザ・ジャイアントに犯されるようなハードコアサウンドJohnny Cage Is a Fake "Johnny Cage Is a Fake" 、やっぱりズーーーンだったEarth "Hex(Or Printing in the Infernal Method)" 、日本盤ジャケのほうが嫌がらせだった31 Knots "Talk Like Blood" 、10曲目のあまりのハードコアスラッシュサウンドにシビれたSubzero "The Suffering of Man" 、バンド史上1、2を争う傑作かもしれないExodus "Shovel Headed Kill Machine" 、いつかメンバーが心臓麻痺で死んでも違和感無さそうなBeyond the Labyrinth "Signs" あたりは、なんかもうヤケクソな感じがあって面白かったです。
フワフワした感触が心地良いThe Pale Pacific "Urgency" 、下北沢の匂いがしないOceanlane "Kiss & Kill" 、奇怪なアニメのサントラみたいになってきたDeerhoof "The Runners Four" 、ヴァイオリンの響きが妖しすぎて次回作が楽しみなHevein "Sound Over Matter" 、ジャケも見事だったBloodhound Gang "Hefty Fine" なども最高です。
そして、2005年のガールズポップの超拾い物The Veronicas "The Secret Life of..." が出たのも、たしかこの月でした。このユニット、曲の完成度が高すぎるから、アメリカ盤がいまだ出ないのでしょうか。そらーその辺のおにゃにょこSSW系全滅だかんなーこの完成度の高さの前には。あと、いまだにチャートでの勢いが落ちず、たぶん一年以上かけてロングランになるであろうNickelback "All the Right Reasons" が出たのも、この月でした。あんな暑苦しいハードロック以外の何者でもないアルバムが延々ロングランだなんて、なんか嬉しくなります。
11月。
ヒプノタイヅ。以上。これを聴いて、今年のベストを決めました。もともとこのアルバムはメヅメと同じタイミングで作成されていたにも関わらず、今作リリース後にメヅメを誉めた人たちまでも掌を返して批判していましたが、それもふくめて、バンドのいいように踊らされているわたしたち。いやほんと、2枚あわせて2005年どころかここ10年ぐらいを代表するロックアルバムだと思いますし、バンドそのものも歴史に残る存在にすでになっていると思います。
そのほかにも、個人的にはGorefest "La Muerte" の凄まじさに圧倒され、Nonpoint "To the Pain" の同じバンドとは思えない吹っ切れさ加減に驚嘆させられた月でした。
また、音楽性が変わったけれど根っこの部分では流石だったImogen Heap "Speak for Yourself" 、前作以上にまさかここまで濃いメロディックドゥームを極めてくるとは思わなかったSwallow the Sun "Ghosts of Loss" 、選んだ題材をベタに消化し迷作といわれかねない妖気を発散したThy Majestie "Jeanne d' Arc" 、もうちっと話題になってほしいAkercocke "Words That Go Unspoken, Deeds That Go Undone" 、15年前となんも変わってなかったConfessor "Unraveled" 、地獄絵巻を聴かせてくれたThe Project Hate MCMXCIX "Armageddon March Eternal - Symphonies of Slit Wrists" あたりは、どれもベストに選びたいぐらいの強烈さ。
Helloween "Keeper of the Seven Keys - The Legacy" 、Cryptopsy "Once Was Not" 、The Darkness "One Way Ticket to Hell...and Back" 、Kate Bush "Aerial" あたりに何曲かは好きだけれど絶賛するのはヘンじゃないかと疑問を抱きつつ、だんだん個性を確立してきたRiverside "Second Life Syndrome" 、クリスチャンロックの刺客がここからもThird Day "Wherever You Are" 、NuralにハマったならこれもなClassic Case "Dress to Depress" 、マーズズボルタの人たちを言わせてなんだか危ないCrime in Choir "The Hoop" 、同じカナダということもあってか "Voice of Reason" の頃のハーレムスキャーレムみたいな感触があったRetrograde "This Frequency We Share" などがじつに興味深かったです。
ノンポイと比べてやや停滞感が目立つもハッとさせる瞬間は沢山あったSevendust "Next" 、まさに夢の終わりなDreamend "Maybe We're Making God Sad and Lonely" 、ForteやHatrixみたいなイモスラッシャー魂炸裂Contradictions "The Voice of Hatred" 、タイトルほどエロくなかったShakira "Oral Fixation Vol. 2" 、ヒネリはないものの分かりやすくてよかったMadonna "Confessions on a Dance Floor" 、もう完全に指輪サントラなEnya "Amarantine" 、かなりゲイ度の高かったGinuwine "Back II Da Basics" 、そして "Get Rich or Die Tryin'" のサントラあたりも美味しいところでした。
12月。
といってもこれを書いているのは↓の日付のとおりですんで(注:追記しました)、聴いたものといえば、ジャケまんまというよりマギーズアリスみたいな世界観に足を踏み入れたKorn "See You on the Other Side" 、再結成後ではベストなa-ha "Analogue" 、ヴェロニカスには勝てないけれどオルタナ路線が面白かったLindsay Lohan "A Little More Personal (Raw)" 、なんかすげーライブのHermano "Live at W2" 、あまり深みは無かったけれど一気呵成さが爽快だったHardcore Superstar "Hardcore Superstar" 、音の密度に圧倒されたThe Ocean "Aeolian" 、なにやらケッタイな魅力を出し始めたGirls Aloud "Chemistry" 、えらい久々だったけどなかなか聴き所の多かったInxs "Switch" 、Pitchfork辺りで取り上げられたら7.9あたりつきそうな "Poca Felicita" 、永遠にアングラ大王Master "Four More Years of Terror" 、実験的といいつつヘヴィなギターサウンドが要所で漲っていたCloud Cult "Advice from the Happy Hippopotamus" 、来年初頭の新作が楽しみなタチの悪い悪意の塊こんなんがラジオで毎日かかってるShe Wants RevengeのEP "These Things" 、土壇場になってベストに突っ込みたくなるぐらい気に入ったAnimal Collective "Feels" 、フレンチプログレデスの真髄を2枚組に叩きつけたSymbyosis "On the Wings of Phoenix" 、革新的ではないけれど唯一無二のファンタジックワールドを突き詰めたNeal Morse "?" 、バンド名ほどドきつくはないけれど不協和音とハーモニーの数々が妙にインパクトあったJackie-O Motherfucker "Flags of the Sacred Harp" 、バンド名はインパクトがあったカナダのFinal Fantasy "Has a Good Home" 、などでして、Dragonforce "Inhuman Rampage" は来年のベストに選ぶべくSanctuary発のリミティッド盤を待ちます。
なんか他にも「これを逃したり言及しなかったりするのはいかんでしょ」ってのいっぱいある気がして仕方ないんですが(どんどん教えてください)、とりあえずメモを頼りに思いつくところをザッと挙げてみました。そうした中で、自分にとって今年のベストアルバムを13枚、楽曲を7つ挙げるとするなら、以下のとおり。
1. System of a Down "Mezmerize/Hypnotize"
2. New Order "Waiting for the Sirens' Call"
3. Circus Maximus "The 1st Chapter"
4. Coheed and Cambria "Good Apollo, I'm Burning Star IV, Volume One: From Fear Through the Eyes of Madness"
5. Rudra "Brahmavidya: Primordial I"
6. Natalie Imbruglia "Counting Down the Days"
7. Gorefest "La Muerte"
8. Animal Collective "Feels"
9. Porcupine Tree "Deadwing"
10. Oceansize "Everyone into Position"
11. Mors Principium Est "The Unborn"
12. Waking Ashland "composure"
13. Ali Project "Dilettante"
1. Ghost / Plastic Tree
2. People Are People / Dope
3. Do You Want to / Franz Ferdinand
4. An Angel's Requiem / Far Beyond
5. Forced to Bleed / Subzero
6. Becky / Freak Kitchen
7. De Voce / Pitty
12/10/2005, 12/21/2005(付け足し)